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日本茶の店 清水茶寮からのお便り

店主の徒然日記、ハーブ園から、森林から便りが届きます・・・

山からのたより その7 ~冬の林内と小さな来訪者たち~

山からのたより  その7
~冬の林内と小さな来訪者たち~
                         池谷キワ子

今年の寒さは格別ですね。
被災地のみなさまはいかばかりかとおもわれます。
養沢の山でも、寒い凍った林内、落葉樹は枯れ木のように葉を落とし、山の魅力が半減しています。
でも、この時期こその輝きもあります。
スギの常緑の衣は、にぶいからし色となり、ヒノキの緑も深い色合いとなります。
シラカシ、アラカシ、ヒサカキ、ツバキ、オチャなど照葉樹という常緑の木々は、葉面がしぶい緑色
に光って、寒さをしのいでいます。
赤銅色の杉木立
赤銅色の杉木立

冬のくもり空にも光るお茶の葉
冬のくもり空にも光るお茶の葉

1月にはいると、わずかに枝にしがみついていた秋の彩りの葉も吹き飛んで、ナンテンなどの実が目
立ってきます。今年は実付きがよく、ヒヨドリのような群なす野鳥が減ったのか、赤い実が自己主張
を強めています。
まだトリに啄ばまれてないナンテン
まだトリに啄ばまれてない“ナンテン”

ツルリンドウとフユイチゴ
“ツルリンドウ”と“フユイチゴ”

小さく可憐な「ヤブコウジ」.
小さく可憐な“ヤブコウジ”

歩き道の脇の「ミヤマシキミ」
歩き道の脇の“ミヤマシキミ”

このあたりは昔から人が住んで、山で育つ食用植物はなんでも植えてきました。
オチャ、ミョウガ、ウド、孟宗竹、ワサビ、ミツバ、セリなどです。
ゼンマイ、ワラビ、コゴミは、自然に生えているもので、そのエリアを枯渇しないよう上手に利用し
てきました。ヤマイモはジネンジョといって格別の味わいです。
細長く地面の奥まで根付いていますから、特別な器具を使って掘るようです。

山案内のコースにワサビ田があります。
沢沿いに棚田を13枚ほど作っている森林ボランティアのN嬢は、もう15年間も千葉の市川から休日
にやってきて世話し続けています。ワサビは豊かな森林から湧き出る養分を含んだ水が、常時流れつづ
けるように、小石づくりで田を設置します。苗を植えて3年ほど経て採集時期を迎えた何枚かの田から、
年末に「そらあけの会」にワサビを採らせてくれるのです。おかげでメンバーは、地酒「喜正」を舟絞
りした絶品酒粕を入手して、お正月用「ワサビ漬け」を作るのが恒例となりました。
ワサビの出来もよい今年、わが家でも辛みのきいたワサビ漬けがたくさん出来ました。
わさび田
ワサビ田

1月19日には中野区立平和の森小学校5年生80名が、「東京・森の学校」(注1)の見学コース
になっている私の家の森林と近くの製材所にやってきました。
5年生の三学期には、社会科で林業を学ぶカリキュラムとなっていますが、山まで見に来てくれる学校
はほとんどありません。わたしたち「東京・森の学校」では、ボランティア「そらあけの会」や田中製材所長
さんの助力を得て、この案内役を引きうけました。
24年生ヒノキが、彼の手によって、受け口と追い口を入られて、ツルを残した方法でメリメリとゆっくり
倒れると、こどもたちから大きな拍手が起こりました。そして「山はきもちがいい!」と目を輝かせて帰っ
ていきました。製材所でも製材機の「おびのこ」でみるまに丸太が四角く切られていくと、ワアッと歓声が
あがりました。
なんといってもじかに森林に触れることが、森林のほんとの理解につながるのだとおもうのです。

これからヒノキが下方に倒れます
これからヒノキが下方に倒れます


製材機で丸太が四角になる
製材機で丸太が四角になる

5年生といえば、かなり視野が広がり、気持ちも安定した「子供時代の大人の時期」です。
森林を取り巻く多くの問題も知れば、体験ととともに一生忘れないことでしょう。山での歩みもしっかり
して私も追いつけないほどでした。感想や質問が届くのが待たれることです。

(注1) 4年前の発足。都市の人に、森林に親しみ、林業を知り、もっと東京の木を使ってもらおう
と、山を案内したり町で講座を開いたりしているグループ。建築家、森林インストラクター、製材業者、
林業家がメンバーとなっている。
  1. 2012/01/24(火) 18:54:00|
  2. 山からの便り
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宝尽くしの文様 丁子

丁子
もう1月7日の人日の節句。早いですね。
無病息災、邪気払いに、七草粥は召し上がりましたか。
晩冬に、春の訪れを知らせてくれる小さな野草の姿を見つけた嬉し
さ、摘んで湯がいて食べる、その春の香りと味わいには、確かな生
命力を感じたものよと、毎度七草を食べながら、昔は山菜で育った
長野育ちの母から聞かされます。

さて、話はかわりますが、日本の吉祥文様の一つ、打出の小槌が描
かれている“宝尽くし”を、お正月には、どこかで目に止められた
方も多くいらしたかと思います。

もともとは中国の「八宝」に由来しますが、日本の宝尽くしは「如意
宝珠(願いが叶う宝のたま)・宝やく(宝の鍵)・打出の小槌・金嚢
(財産を入れる袋)・隠蓑・隠笠(危険なものから身を隠してくれる)・
丁子(貴重な薬、長寿)・分銅(秤で金の重さを量るのに使うおもり。
富の象徴。)・宝巻(智恵)・法螺」などが代表的に描かれ
ています。

あまり意識されていないかもしれませんが、この宝尽くしの文様の中
に、丁子が描かれているのです。よくご覧になると、オクラのような、
小さなダイコンのような面白いデザインの文様があります。

丁子は今でこそクローブと呼ばれ、ハーブの一種としてキッチンにあ
ったり致しますが、平安時代に香料、薬として持ち込まれた丁子は、
正倉院にも保存されており、宝尽くしの一つとされるほどの貴重品で
あり、多く家紋にも使われています。(どれも面白いデザインばかり
です)

上の写真は、我が家のキッチンにあった丁子です。
「こんなものが貴重品だったのか…」と思われる方もいらっしゃるか
もしれませんが、大航海時代にも主役級のスパイスでした。

そんな香料にまつわる面白話を、今年企画しているお香の会を務めて
下さる郡司先生は色々とご存知です。小さな趣味の会で時間も短い
のですが、香にまつわるお話できるだけ知ることができるようにと、
先生はお考えのようです。

また、当店といたしましたは、丁子の香りに少し似た、効能多き
ホーリーバジル>を、今年初めのおすすめのお茶に致しました。
香りをじっくりと取り込みながら、ぜひこのハーブをお楽しみいただ
けたらと、ご案内申し上げます。


  1. 2012/01/07(土) 23:35:00|
  2. 店主の日記
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2012年 新年のご挨拶

2012年が始まりました。
昨年は大きな災害もあり、日本の多くの方達が、今までの生き方、
そしてこれからの暮らし方を考えさせられました。

私自身も、予期せぬ事が起こり、大きな悲しみがありました。
でも、こうして今は穏やかな気持ちで新年を迎えられたことは、
ハーブを応援して下さる、皆さんの暖かな支えや、
周囲の方達の援助があってのことだと感じています。
感謝しております。

今はエビスグサ(ハブ茶)の収穫をしています。
今年もよく実ってくれました!

2012年も、またハーブ・お茶作りに 一歩一歩励んでいきます!
今年もよろしくお願い致します。
                      岸上 尚美
  1. 2012/01/01(日) 22:13:01|
  2. うみ風からの便り
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2012年 ご挨拶

水屋
新年明けまして おめでとうございます
一人一人の願いがよき方向に向かい、
幸多き年となりますよう、お祈り申し上げます。

さて、新年早々我が家の話で恐縮ですが、
我が家の朝は、父がカーテンを開け、湯を沸かし、花に水を撒き、
お味噌汁を作って、新聞を取りに行きます。
先に朝の一仕事終えた父が母に、「お母さんもお茶飲む?」と声をか
けます。食事の仕度にまだ忙しい母は、一言「うん、飲む」。
そして熱々のお茶をひと口飲んで、手をまた動かし始め、ようやくひ
と段落ついて湯飲みに手をかけたとたん、それまで丸くなって寝てい
たはずの愛猫チビがヨタヨタっと近寄ってきて「ニャー。」餌をねだ
ります。「はいはい。お茶飲んでないで、ご飯でしたね。」と撫でる
だけでよろけてしまう程になってしまった愛猫を、撫でるために湯飲
みから手を離し、片手で猫の体を支え片手で注意深く撫でながら、
「なんでおまえはお茶飲み始めるのが分るの?」と聞きます。
何年もだいたい同じ我が家の朝は、熱いお茶のある場面です。

日本茶を急須で淹れる家庭が少なくなっていることを実感しておりま
すが、急須でお茶を淹れねば味わえないお茶の深みやその和みが、
手放されていくのはもったいないことと思っております。

今年も、広く流通されていませんが、日本にもこんな味わいのお茶が
あるのか!と喜んでいただけるようなお茶をご紹介して参ります。

多彩な日本のお茶の美味しさを楽しむ方が増えますよう、今年も努め
ます。どうぞよろしくお願い申し上げます。




  1. 2012/01/01(日) 22:04:01|
  2. 店主の日記
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お店の紹介

せいすいさりょう

Author:せいすいさりょう


清水茶寮(せいすいさりょう)では、
無農薬・無肥料の、昔ながらの製法のお茶をはじめ、品種のもつ個性を活かして作られた煎茶、挽きたての抹茶、有機農法(バイオダイナミック農法)によるハーブなどをご用意して、日本のお茶の美味しさをご紹介しております。
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